にしのみや
市民の声の公開
財政再建と西宮市南部・臨海部、とりわけ甲子園・鳴尾浜エリアの歩行環境のあり方について
管理番号:00462530 公開:2026年07月27日
市民の声
日頃より西宮市政の運営にご尽力されていることに、心より敬意を表します。
本日は、西宮市南部・臨海部、とりわけ甲子園・鳴尾浜エリアの歩行環境のあり方について、市民の健康増進と将来的な財政負担の軽減に直結する重要な視点があると感じ、手紙を書かせていただきました。

1.南部・臨海部の地域特性について
西宮市南部・臨海部(武庫川団地〜甲子園・鳴尾浜周辺)は、市全体と比べて将来的な人口減少は相対的に小さい一方、高齢化は確実に進展していく地域であると認識しております。
この地域では、人口規模が今後も一定程度維持されるため医療・介護サービスの利用者数が大きく減らず高齢化に比例して社会保障関連支出が中長期にわたり発生し続けるという構造が避けられません。
そのため、高齢者が元気な状態で過ごす期間をどれだけ延ばせるかが、そのまま市の財政負担の大きさに直結すると考えます。

2.現地を歩いて感じる、非常に重要な点
甲子園浜、鳴尾浜を実際に歩いて感じることがあります。
それは、景色は抜群にいい。
しかし歩道には変化がない。言い換えれば、「いい景色しかない」。
という点です。
海、空、干潟、開放感。環境そのものは、すでに非常に高い水準にあります。
にもかかわらず、
歩いていて気持ちが切り替わらない。
立ち止まる理由がない。
最初に景色を見終えると、その先は「ただ続くだけ」に感じられる。

結果として、
「通り抜けられる場所」ではあっても、「散歩を楽しむ場所」にはなりきれていないように感じます。
これは景色が悪いからではなく、景色を“味わわせるための歩道の設計がなされていない”ためではないでしょうか。

3.「景色は完成しているが、散歩体験は設計されていない」
甲子園・鳴尾浜は、景色という素材はすでに完成している場所だと思います。
一方で、その景色をどう歩かせ、どこで立ち止まらせ、どう次へ誘うかという「散歩体験としての編集」が、ほとんど行われていないように感じます。
その結果、
ずっと同じ視界
ずっと同じ幅、同じ舗装
ずっと同じ緊張感
が続き、
減点はないが、加点も起きない歩道になってしまっているのではないでしょうか。
人は、
「景色がいい」だけでは、なかなか歩き続けません。
「次に少し違う感じがありそうだ」
「もう少し行ってみたい」
という変化があることで、自然と歩行が伸びます。

4.「いい景色しかない歩道」を変えるための具体的視点
必要なのは、新たな大型施設ではありません。歩道そのものに、小さな変化と意味を埋め込むことだと考えます。
たとえば、海の全景を常に見せるのではなく、植栽や配置によって一度視界を絞り、少し先でまた開くただの通路ではなく、視線の向きや身体の向きを変えたくなる場所を点在させる。
直線が続く場所には、滞留できる“間”を意識的につくる。
ベンチも「座るため」だけでなく、「景色を見る角度」を変える意図。で配置する。

こうした工夫によって、
同じ海
同じ空
であっても、歩くたびに少しずつ表情が変わる散歩体験が生まれます。
「いい景色をずっと見る」のではなく、「景色に導かれて歩いてしまう」歩道に変わるのです。

5.健康・財政とのつながり
このような「歩きたくなる環境」が整えば、
日常的な歩行量が自然に増え
フレイルの進行や生活習慣病の悪化が抑えられ
要介護状態への移行時期が先送りされる
ことが期待されます。
一般的に、要介護状態に移行した場合、医療費・介護給付費を合わせた公費支出は、非該当の高齢者と比べて年間30〜50万円以上増加するとされています。
極めて控えめに見積もっても、甲子園・鳴尾浜を散歩拠点とすることで毎年100人の高齢者が要介護化を1年遅らせることができれば年間約3,000万円規模の支出抑制効果が生じます。しかもこの効果は、一度の整備で毎年積み重なっていく性質を持っています。

6.結び
甲子園・鳴尾浜は、
景色はすでに最高水準
追加投資も比較的少なく
市民の行動を自然に変えられる
非常に稀有な場所です。
「いい景色しかない歩道」を、「歩きたくなる体験がある歩道」へ。
ほんの少し視点を加えるだけで、この場所は市民の健康を支え、将来の財政負担を和らげる社会インフラになり得ると感じています。
ぜひ市長ご自身の足で、
「ここはなぜ通り過ぎてしまうのか」
「何があれば、もう少し歩きたくなるのか」
という視点で、甲子園・鳴尾浜を歩いていただけましたら幸いです。本提案が、西宮市南部の将来を考える一助となれば、これ以上の喜びはございません。
市の考え方
この度は「市民の声(市長への手紙)」に貴重なお声を寄せていただき誠にありがとうございました。いただきました「市民の声」について、本市としての考え方を下記のとおり回答いたします。

「財政再建と西宮市南部・臨海部、とりわけ甲子園・鳴尾浜エリアの歩行環境のあり方について」にて、
貴重なご意見をいただき誠にありがとうございます。

いただいたご意見は、今後の計画の参考にさせていただきます。
以上が本市の考え方となります。どうぞよろしくお願いいたします。引き続き市勢の発展にご協力いただけますと幸いです。
担当部署
道路建設課
記事カテゴリ
道路
受付日
2026年04月23日
公開日
2026年07月27日
注意事項
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また、掲載にあたっては内容を要約しています。